沖縄の立ち上げには、うちのカミさんも同行してくれて、
一緒にセットアップと設えを手伝ってくれました(カミさんも同業者です)
せっかく沖縄に行ったんだからと、ちょっと脚を伸ばして「
名護市庁舎」(設計:
象設計集団)を見学してきました。
沖縄の気候を考えて作った半屋外空間が、ものすごくフリーダムな使い方をされてて、
観念過ぎる今の設計傾向を反省させられるいいきっかけになりました。
各執務室の前にある半屋外空間。
RCで作られたルーバーで日射を遮り、海風を建物内部に取り込むための建築的仕掛け。
その半屋外空間が、ある場所では喫煙所に、ある場所では物干し場所に、
ある場所ではビオトープにと、フリーダムに使われていました。(笑)
ある意味、設計意図とはずれているかもしれませんが、
でも生き生きと使われているならそれもいいかと。
ガチガチの目的を設定して、使われない空間も結構多いもんです。
しかし、沖縄はRCが主流とはいえ、ものすごく複雑な形状までコンクリートで作ってあって、
カミさんと「どうやって型枠組んだんだろう」と悩んでいたら、
やっぱりルーバー部分はあとで差し込む形になっていました。
でも、この登り梁の型枠も相当苦労したんだろうなと思います。
木造だとそう難しいことではありませんが。
そして正面には、無数のシーサーが(笑)
全ての階にスロープでアプローチできるのですが、
そのスロープからこのシーサーを眺めることができます。
ここは1階ではなく、2階です。
スロープがゆるいせいか、2階までバイクが上がって来ています(笑)
このフリーダムさがたまらない。
そして、沖縄に来ていつも思うのが、構造体の厚さ、太さが本土とは全く違うと言うこと。
地震係数が本土より緩いせいだと思いますが、この階段のスラブの薄さはすごい。
20年前の設計なので、今のネット環境や設備に追随できていない部分もありますが、
そこは部分改修で乗り越えられる程度で、
それ以上に、この役所らしからぬ「フリーダムさ」に感服します。
今後も、末永く使ってもらえることを願いますね〜。