盛り上がった山形も3日目の最終日。
事前に同行の仲間の間で、山形で見たい建築について話し合ったところ、
そのほとんどが県北部、秋田県境近いところにあり、移動時間の事もあり断念(泣)
山形市内とその周辺部で見学しようと言うことになりました。
そこで、強い味方登場!
山寺観光タクシーの平間さん。
2日目の移動の際、偶然乗り合わせたタクシーだったのですが、
その独特のキャラクターの濃さと、話の面白さで3日目の移動を相談すると、
格安で受けていただけました。
平間さんの絶妙な時間の組み立てと、
移動時間の間のプライベートを含めたおもしろ話で大盛り上がり。
一期一会とはよく言ったもので、やはり旅は出会いですね。
3日目は完全フリーで、建築巡りへGO!
始めは
山寺へ。
芭蕉が「せみの句」を詠んだ場所としても有名ですが、
私たちの狙いは「五大堂」。
投入堂をイメージして、参道の山道をフーフー言いながら登りました。
途中、険しい崖から垣間見える紅葉に癒されて、いざ五大堂へ。
五大堂の全景を撮るのを忘れていましたが、
崖に接する下部の構造は鉄骨造になっていました(笑)
そりゃそうですよね。私たちが訪れた平日でも大にぎわいだったので、
休日の人出はもっとのはず。
ほとんどの観光客がこの五大堂からの景色を目当てに来るので、
木造のままだと崩落の危険がありますもんね。
紅葉真っ盛りにはちょっと早かったですが、良い眺めでココロ洗われましたねぇ.
市内へ戻る途中で、平間さんの提案で芋煮の鍋を見学。
この鍋、
「日本一の芋煮会」で実際に使われるものだとのコトで、会場はすぐ横の河川敷。
移動はレッカーを使い、芋煮をかき回す重機は毎年新しいものが使われるらしいです。
行った日も天気が良かったため、河川敷でたくさんのひとが芋煮をしていました。
山形ではバーベーキューではなく、芋煮なんですね。
お昼は平岡さんお薦めのおそば屋さんへ。
山形では数回おそばを頂きましたが、どのお店も「まちがいない!」
このおそばも、大葉を練り込んだ爽やかなお味で、
つるつるっとさっぱり頂けました。
山形は、芋煮とおそばと山形牛で決まりですね(笑)
その後、近くにある「朝日新聞社山形支社」(設計:
妹島和世)へ。
最近の建築の走りを作った建物で、その後の森山邸(設計:
西沢 立衛)などの「分離派」へ強い影響を与えた建物ですね。
外部はコールテン鋼の現場溶接で、ガラスもフラットに納めてあり、
線を消し、ハコを「とん」と置いた感じを極めた設計ですね。
もちろんアポなしなので、内部の見学は叶いませんでしたが、
正直、外観だけ見て「お腹いっぱい」な建物でした(笑)
最後は
旧山形県庁舎(現在は文翔館として一般に公開中)へ。
大正5年竣工の近代建築で、当時の「お役所建築」が、
どのように社会に影響を与えていたのかよくわかる威風堂々さです。
内部の保存状態も良く、その豪華さには圧倒されるばかりです。
また、知事室と警察本部長室が近接して置かれている事から、
当時の地方自治と治安維持の距離感が判って、面白かったですね。
と、半日平岡さんに案内頂いた山形建築探訪も終え、
帰りの新幹線の中でも山形話で大盛り上がりで帰ってきました。
ただ、山形駅で地酒の試飲に夢中になりすぎて、
新幹線に乗り遅れそうになったのが冷や汗ものでしたが(笑)
また、ゆっくりと訪れたい場所が増えました(笑)