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公共建築物も木造に。

去年の通常国会にて成案された「公共建築物木材利用促進法
その成案よりも前に計画され、この春供用開始される「天竜区役所」の
見学会の案内を頂いたので、早速行ってきました。


この庁舎棟は、平面的に3つのRCのコアの間に、2つの木造を挟んだ構造。
木造建築物は1000m2以内で防火区画が必要になるが、
RCコアで防火区画を構成する事で、それぞれを1000m2以下に抑えている。
また、RC部分で水平力を持たせる事で、木構造を開放的に見せている。

接合部は金物ジョイントでボルトで固定。
木の仕口では木造ラーメン構造の評価がしにくいと言う事でしょう。
柱は130角を4本組み合わせてボルトでつないで使用。
天竜材を使うとは言え、大径木が大量にはそろわないので、
柱も梁(トラス)も市販サイズに近い材料で、
構造を構成しているところに好感が持てました。

もう一つは、天竜区役所近くにある浜松市立光が丘中学校の体育館。
ここは小屋組に天然乾燥のスギを丸太のままで使う「スケルトンログ工法」
丸太のまままで使っているだけあって、スケール感がすごい。
しかも、材の調達には生徒たちの家に協力をあおぎ、
所有している山から伐採してきたものを使っていると言う。

葉枯らしの天然乾燥材の丸太なので、乾燥の管理と加工後の収縮、
カビの発生に現場か苦労したと言う事でしたが、
すべては時間を持ってきちんとやれば解決できる事柄。

公共工事と言う予算年度に縛られる工事だと、木材の乾燥加工と時間の流れが合わない。
材の調達と工事を分ける発注等、この2つの事例に限らず共通して言える課題が多いですが、
公共建築物が木造にシフトすると言うことは、
民間の建築物にも木造を導入しやすくなるキッカケになります。
今後の発展が楽しみですね。


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 「竹林安居」完成見学会開催します。

「竹林安居」はその名の通り、敷地北側に大きな竹林を擁し、
その借景を最大限に生かした住まいとなっています。
室内空間も大きな片流れの吹き抜けを通じて家全体が繋がり、
周囲の豊かな自然の中に包まれた、ステキな住まいになりました。
見学会のお申し込みはこちらまで。
お申し込み後、開催場所等のご案内をお送り致します。

 ■開催日時:2月5日(土)〜6日(日) 10:00〜17:00
 ■開催場所:東京都あきる野市
 ■建物概要:木造2階建、110.92m2(33.55坪)

断熱性能は次世代省エネルギー基準を上回るQ値2.43w/m2K(熱損失係数)
おひさまの恵みを頂く空気集熱式ソーラーシステム(OMソーラー)+太陽光発電
補助暖房にはカーボンニュートラルな薪ストーブを導入。


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by kameplan_arch | 2011-01-31 10:37 | けんちく日記
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