いわきへ〜被災建築物調査その1〜

去る4/8〜10の3日間で、福島県いわき市に被災建築物調査に行ってきました。
この調査はオフィシャルなものではなく、今後被災地でボランティアが活動するために、
津波に寄る建物の被災状況を把握するために行いました。
本来は地震発生直後に行われる「応急危険度判定」によって、
各建物の危険度を判定するとともに、その調査結果を取り纏める事によって統計的に被災状況が把握出来るのですが、
調査自体を依頼するのも取り纏めるのも各自治体で、今回のような広域災害の場合だと、
被災者の救助、救援、情報整理で手一杯になり、おそらくそこまで手が回らないのだと思います。

今回はいわき市勿来地区災害ボランティアセンター
の依頼により、静岡県建築士会浜松支部有志によって行いました。


現地に到着後、早速調査用の地図を広げて調査方法の説明と検討、
チーム分けに入りました。ちなみにこのボランティアセンターに到着するまでの道中は、
瓦の落下が見受けられる程度の被害状況で、ボランティアセンターの周辺も、
50cm程度の浸水跡が見られただけで、事前に聞いていた状況との余りの開きに、
少し混乱していました。

調査開始後、聞いていた話が本当の事だと思い知らされたのは、


勿来火力発電所裏にある、この集落に赴いたときでした。
海側にある防波堤は壊れひっくり返ってしまうほどの強さの津波を受け、
集落全体が壊滅状態になっていました。
この集落の西側数百メーターの住宅は、床上浸水程度の被害だったのが、
入り江にさし掛かるとこの惨状。
コトバが出ず、立ちすくんでしまいました。

残っている建物の水跡が5Mのところにあったので、おそらく6M前後の津波を受け、
手前の工場をなぎ倒したあと、この集落を飲み込んだのだと思います。



小浜海水浴場近くのこの集落も、ほぼ壊滅状態。
ちょうど立っている背中側に、防波堤の切れ目があり、
その切れ目から一気に波が押し寄せ、
特にこの部分の建物が奥の道路まで押し流されていました。

この他、小名浜〜合磯〜薄磯までが調査範囲でしたが、
北に上がるほど被害が大きく、特に入り江に接する集落はほぼ壊滅状態で、
暮らしのにおいが残っているにもかかわらず、建物は土台を残してながされている。
しかし、隣接する高台の住宅にはほとんど被害がなく、
地震による被害は軽微で、甚大な被害は津波によって引き起こされたとはっきり判るほど、
その落差が大きかったでした。

調査途中ふと海を眺めると、遠州浜に似たすこし荒いが美しい海。
小名浜は遠洋から近海までの漁業の拠点になっている大きな港。
この沖で親潮と黒潮が交わる豊かな海。
しかし、数百年に一度と言われる地震によって被害を受けてしまいました。

また、コミュニティーFMでは福島第一原発から発せられる放射線量を流していて、
地元は津波被害、地震による物資不足や風評による産業への打撃、見えない放射線への不安と、
多重に負担が掛かっている。

私が出来る事は微力ですが、これも何かの縁。
kameplanは福島県浜通りを応援します!!
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by kameplan_arch | 2011-04-11 18:55 | けんちく日記
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