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「CASBEE-すまい」での評価結果

エコタウン瑞穂長岡で狙った大きなテーマの一つが、
「環境負荷を少なくし、かつ快適な住まいを創る」
と言う事です。

環境負荷を減らすためには、
エネルギー消費そのものを減らす事が一番の近道ですが、
だからといって、暑い寒いを我慢しなければならない住まいも非現実的。
快適な住まいを実現するために、
エネルギーを浪費して環境を整えるのは簡単ですが、
創り方も住まい方も決してサスティナブル(永続的)とは言えません。

OMソーラーをはじめとして、通風換気、断熱はもちろんの事、
使う材料ができるだけダメージの少ない、そして性能の高いものを選んだ。
それを生かすも殺すも設計次第です。

「CASBEE-すまい」での評価結果_c0085722_11552893.jpg


そこで、それらすべてを客観評価する専用ソフト
「CASBEE-すまい」
で評価をしてみました。





CASBEEとは、「建築物総合環境性能評価システム」とよばれるもので、
2001年より(財)建築環境・省エネルギー機構で
開発が進められている評価システムで、
当初は大規模建築物の性能を評価するソフトしかなかったのですが、
つい最近、戸建住宅向けのソフトが登場しました。

評価内容は、

環境品質・性能(Q)が高いことを評価する
Q1 室内環境を快適・健康・安心にする
Q2 長く使い続ける
Q3 まちなみ・生態系を豊かにする

環境負荷(L)を低減する取り組みを(LR)※で評価する
LR1 エネルギーと水を大切に使う
LR2 資源を大切に使いゴミを減らす
LR3 地球・地域・周辺環境に配慮する
※LRは環境負荷低減性と呼びLoad Reductionの略

という大きく2項目に分かれています。
ここで注目するところは、
建てる時の環境負荷(Q1とQ3、LR2の一部)だけでなく、
住まい始めてからの負荷(Q2、LRのほとんど)まで含めて評価します。

つまり、いくら環境にいい資材を使って建てても、
住まい始めてからの負荷が高いと評点は下がります。
住まい始めてからも負荷が低くすむようにするには、
設計段階で、住まい手が特別意識しなくても、
負荷が低くやれる設計にしなければなりません。
この点がこの評価システムの良いところではないかと思います。

CASBEE的にに言うと良い家とは、
『快適・健康・安心(Q1)で長く使い続けられる(Q2)性能が備えられており、
エネルギーや水を大切に使い(LR1)、
建設時や解体時にできるだけゴミを出さない(LR2)
ように環境負荷を減らす努力をしており、
良好な地域環境形成に役立っている(Q3、LR3)住宅』 
と言えます。

また、評価方法は、
CASBEE-すまい(戸建)の環境効率 BEEH = QH/LH
 BEEH : すまいの環境効率(Building Environmental Efficiencyの略)
 QH : すまいの環境品質(Qualityの略)
 LH: すまいの環境負荷(Loadの略)
と、Q/Lの割り算になっていて、
いくらQが高くても、Lも高ければ評点は低くなります。
この辺りが現実を反映しやすい評価システムではないかと感じています。

・・・で、結果は・・・・

「CASBEE-すまい」での評価結果_c0085722_11555064.jpg


みごと最高ランクの☆☆☆☆☆(5つ星)、Sランクの「Excellent 素晴らしい」
と評価が出ました!!
特に特別な事をしている訳ではないのですが、
小さな事の積み重ねがこの評価にでたのだと思います。

この評価が、お施主さんが住まい始めても続くよう、
住まい方のご説明をしないといけませんね。
by kameplan_arch | 2007-12-11 12:00 | EcoTown瑞穂長岡A棟/東京
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