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ユキの都内 〜吉村順三記念ギャラリーへ〜

節分の週末、都内は大雪に見舞われていた。

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都内で御蔵島自然学校の打合せがあり、
折角だからと目白の「吉村順三記念ギャラリー」
行こうと企んでいたら、大雪が降った。




「吉村順三記念ギャラリー」は、旧吉村事務所の一階でひらかれていて、
当時の事務所スタッフや関係者の方の尽力により運営されている。
旧吉村事務所は、以前OM研究所が入居していて、
OMソーラー協会に勤めていたとき、幾度と無く訪れた建物でした。

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当日は「祐天寺の家」の展示。
吉村先生の建物は建築書などによく取り上げられますが、
この祐天寺の家はあまり見かけた事がなかった。

ギャラリーではほとんどの図面を自由に見る事が出来、
竣工時の写真を見たり、図面を行ったり来たりしながら
建物の全貌を掴んでいった。

吉村先生を含む当時の建築家の方々のプランは、
パブリックとプライベートの切り分けが明快で、
プライベート部分も面積的には現代の家と比べると小さい。
しかし、伸びやかに続く空間構成と、細かな配慮がされたデティールで、
小さくとも毅然とし、背筋が伸びるような佇まいである。

現代の住宅との圧倒的な違いは何かと、展示を見ながら考えていた。

○○LDKと表現される事の多い現代の住宅ですが、
その数字や面積では捉えきれない豊かさがあるはずで、
それを敷地個別に解いていくと、必然的にこうなったというカタチ。
豊かさとはなんだと、住まい手、設計者とも真摯に考え抜き、
条件を整理し、研ぎ澄ませる作業が必要なのではないかと。

明日からの設計で、さらに考えねばならない事が出てきました。
by kameplan_arch | 2008-02-06 21:23 | けんちく日記
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