連続セミナーその2〜土曜住宅学校〜

しずおか木造塾が夕方で終わり、急いで新幹線で東京へ。
次はこれまた連続講義の「土曜住宅学校」の第1回目です。





1回目の講師は中村好文さん。
吉村順三事務所で家具を担当されていたことで有名な方で、
大好き建築家のお一人です。



内容は、御代田にある好文さんの別荘「LEM HUT」。
「小屋」というキーワードをもとに、小屋にはヒモはいらないと、
一切のインフラ接続をしない建築でした。





こういうセミナーで直接お話を伺うと、その人となりがわかって面白い。
好文さんも、非常に繊細な建物を設計される方なので、
すこし神経質な方なのかな?と思っていましたが、
いやいや、ウィットに富んだ面白い方でした。

参加者との質疑のとき
参加者:「建具枠の見付(正面)の寸法が物件ごとにバラバラなのですが、
     なにか理由があって決められていますか?」
好文さん:「う〜ん。特に何かあってという訳ではなく、適当に」
参加者:「空間の用途とか、そういうもので?」
好文さん:「いや、それほど厳密には意識していない。
      あえて言うならば、料理のときに入れる調味料の入れ方みたいなもので、
      その時々の材料や仕上がり具合によって変えるでしょ?
      それと同じですよ」

・・・・建具の見付は統一するものだ!!と思い込んでいたので、
足下をすくわれた感じがしました。

また、あらゆるものを動かすのに、必ず人が介在しないとできない仕組みになっている。
「自動」「便利」という考えとは縁遠い建物でした。
(工夫によって簡易にする、ということは盛んに行われていますが)
それだけに、住む方の想像力や力量が問われる建築。
それを考える設計には、もっと想像力も力量も必要。

また、人が介在するということは、かなりの場面で「手を動かす」ことが必要になる。
手を動かすことによって、頭にシゲキがいく。
便利という言葉の裏で、手を動かすことが少なくなってしまった昨今、
少しは人間が住まいの装置を操ることに戻る方がいいのかもしれない。
環境共生という名のもとに、住まい手に過分な負担を強要する建築もあるが、
そうではなく、「住まうこと」を楽しみ、その装置が環境共生的であり、
なにより、「やさしさ」が充満している建築。

そういう好文さんの建築。
また大好きになってしまいました。
by kameplan_arch | 2008-09-23 11:07 | けんちく日記
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